大切な家族や友人に祝福され、幸せムードに包まれるはずの結婚式。しかし、私には気がかりな存在がいました…。
今回は、毒親を一生に一度の結婚式に「呼ぶか」「呼ばないか」悩んだエピソードを綴っていこうと思います。
私の父は、外面が良く、側からみれば『頼れるお父さん』という感じだったが、実際はギャンブルで毎月の給料を全部使い果たして闇金にまで手を出す人間でした。
ほとんど家に帰ってこないが、帰ってきたかと思えば、バレバレな嘘をついて母や祖母にお金をせびっていきます。
私が働き始めると、お金を貸してほしいと頼み込まれたこともありました。
父のクズエピソードはここに書くと長くなるので別記事にて紹介しようと思います。
そんな自分さえ良ければ、という父親なので、結婚をしたことを知らせれば、主人の家族や親戚にまで迷惑をかけてしまうことがあるかもしれない。
お金の工面をお願いしに来るなんて十分あり得そうと思ったので、『結婚式に父を呼びたくない。』という以前に結婚したこと自体を報告していませんでした。
主人やお義母さん(お義父さんは亡くなられているます。)には、以前から父のことについて話していたのでそのことについて私の意見を尊重してくれていました。
義母から結婚式を挙げてほしいとお願いされる。
私自身が結婚式場で働いているということもあり、特に結婚式に憧れもなかったし、主人と話し合って、お金は今後の生活のために使いたいということで「やらなくていいよね〜。」と話していました。
まあ、やるとなると大嫌いな父親を呼ばなければならないし、親戚中にお金を借りていることから、お祝いしてくれる親戚もいないだろうと思っていました。
しかし、結婚から1年ほど経った時、お義母さんから「費用は出すから、結婚式を挙げない?(挙げて)」とお願いされたのです。
さらに、「みんないつやるのかと楽しみにしている。」「今はいいけど、後々やればよかったと後悔する時が来るよ。」など畳み掛けるように説得され、断りづらい状況になってしまいました。
というか、話が始まった時点でこれは断れないやつだと思いました。
ただし、もしやるとなったら、「そういう状況」なので、「父親や親戚は呼べないかもしれない。」と伝えると、そこは任せると言ってくれたので、気乗りしませんでしたがOKすることにしました。
良くも悪くも人の目をあまり気にしないお義母さんでよかったです(笑)
そして、結婚式は2人だけで行い、その後に親戚や友人を招いた披露宴を行うということに話がまとまりました。
本当に父親を呼ばなくて良いのかな・・・
何人かに披露宴に父は呼ばないと話したところ「可哀想。」「親なんだからそこは呼んであげようよ…。」と、冷めた目で見られ、なんだか私が悪者のようになってしまいました。
「同じ環境で育っても同じことが言えるか?」と内心うぜぇと思いましたが、色々ネット記事などの意見を見ているうちに、離婚してるわけでもないのに呼ばないのはやっぱり相手側のことも考えるとありえないことなのかなぁと揺らぎ始めました。
お義母さんは、私の父親を呼ばないことについて納得してくれましたが、事情を知らない主人の親戚や友人が父の不在を見てどう思うだろうか。
私のやろうとしているのは、ただの「仕返し」「復讐」なんだろうか?
父を招待しなかったことがバレて後々面倒なことになっても困るし、ここは大人の対応をしよう・・・
ものすごく悩んだ末に、結局は世間体などを優先し、父を披露宴に招待することを選んだのです。
今度は母が来ないと言い出す。
父を披露宴に呼ぶことにしたと、私の母に報告すると・・・
「お父さんの隣に座りたくない!お父さんを呼ぶならお母さんは行かない!」と怒って面倒なことを言い出したのです。
しまいには、「仕事休まなきゃいけない。」「会場まで行く手段がない。」だのあれこれ参加できない理由を並べてきて、私もイラッとして「そこまで来たくないなら、来なくていい!」と言ってしまいました。
父の1番の被害者は母だから気持ちはよく分かります。でも、そこは娘を優先してくれると思っていたのでショックでした。
後日姉が、「1日くらい我慢して祝福してあげなよ!お母さんがそんなんだから〇〇(私の名前)だって来てほしくないって言うんだよ!」と母に説教。
母は少し反省したようで、両親と姉と祖母の家族全員が出席。親戚も多くはないが来てくれることになり、なんだかんだで両家合わせて70名程になりました。
(もうこの段階からヘトヘト・・・)
セレモニーは極力カット!
披露宴には、両親への手紙や花束贈呈など親にスポットが当たるセレモニーも多いですが、プランナーさんと相談してやらなくていい部分はなるべく省きました。
母がなるべく父と並びたくないことを考慮して、迎賓もカジュアルなパーティーという体でカットしました。
流石にゲストに失礼なのでお見送りは母に我慢してもらってしましたが・・・
余興が少なかったため、それではゲストが退屈だし間がもたないとプランナーさんに言われケーキ入刀の他に、仕方なくケーキサーブとテーブルごとの写真撮影も行いましたが、その時は父の存在はスルーして乗り切りました。
花嫁の手紙もなし。キャンドルサービスサービス中にお互いの母親だけに短い感謝のメッセージを添えて花束を渡しました。
勘づいた人もいたかもしれませんが、主人のお義父さまは亡くなられているので、母親のみでもそれほど違和感なかったんじゃないかと思います。
両家代表謝辞は新郎新婦だけステージ上にあがり主人がスピーチしました。
現場のキャプテンにも「父と不仲なので父にくれぐれも余計なこと話しかけないでください。」と釘を刺しておきました(笑)
何事もなく終わりましたが…
披露宴は何事もなく終わりましたが、幸せムードとは程遠いものでした。
私側の親戚も何人かきてくださったのですが、「キレイだよ」とか「おめでとう」とか笑顔で祝福してくれたのが、逆に心苦しくて・・・
しかも、御祝儀は必要ないと言っていたにもかかわらずたくさん包んでくれ、父親が迷惑をかけているのに本当に受け取っていいのか申し訳ない気持ちになりました。
披露宴中、小さくなって居心地が悪そうにしている父を見ると気の毒だなと思いましたが、同時に「当然の報いだ!」ととも思いました。
久しぶりに会う友人もいたり、きれいなドレスが着られたり、楽しい部分もところどころあったのですが、なんとも後味の悪い披露宴でした。
いまでも、あの披露宴はやる意味があったのだろうかと夫婦で話が出るほどです。
父を呼ばなかったら幸せな披露宴になったかは謎ですが・・・
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